犬を育てるお手伝いします

動物病院ですが、しつけも教えています。

なぜなら開業当初から犬で困っている飼い主様を数多く見て来ました。

ご相談の都度、出来る限りのアドバイスをさせて頂き、頑張られた飼い主様のワンちゃんが次第に良くなっているというケースも見て来ました。

しかしながら成犬になってからの問題行動(吠えや咬み癖)を正していく為にはかなりの時間と根気が要ります。
特に咬む・吠えるといった犬が発するエネルギーの強い問題行動を正すには技術が要り、さらにそれを訓練士以外の人でも出来るように定着していく技術を持った訓練士は日本で2人しか私達は知りません。

そのような問題行動に発展させない、問題行動の小さな芽を摘む事が大切という考えから、生後2~3ヶ月の子犬のワクチン接種で来院される飼い主様に「犬を育てる」事の大切さをお伝えし始めました。
犬を飼うとは、という心構え的な事を書かせて頂いております。以下の「子犬を迎え入れたら」をご参考下さい。

 


上記のブログに加えて、犬を育てるコツで大切な事があります。

 

1. 運動、規律、愛情の順序

 

この考え方はアメリカのカリスマドッグトレーナーで有名なシーザーミラン氏から学んだものです。

残念ながら、愛情から…という飼い主様が非常に多いです。
愛情を注ぐことはもちろん大事なのですが、『親しき仲にも礼儀あり』をまず犬に教える事が重要です。

しかし礼儀=規律を教えるには犬の本能的な行動をある程度満たしてあげる事も必要です。
それが運動になってきます。普段から運動が足りない犬は体力を持て余し欲求不満気味です。その欲求不満から問題行動し始めます。

運動とは、犬をただドッグランなどに連れて行って自由に走らせたり遊ばせたりするのではなく、飼い主と犬が一緒になって歩いたり走ったりボール遊びをしたりします。散歩が一番のスキンシップになります。

それらの運動の中で犬に規律を学ばせる事も出来、信頼関係を作っていく事も出来ます。

運動、規律、愛情の順序を守り、さらに「甘やかす」と「甘えさせる」の違いを理解して愛情を与えて頂きたいと思います。

 

 

2. 従順 ⇔ 回避 ⇔ 逃走 ⇔ 闘争

 

犬の態度がこのように変化していくという事を表しています。

順序は変わりないですが、変化の早さは犬それぞれで変わってきます。

逃げたいけど逃がしてくれないなら咬む!(逃走→闘争)といった態度の犬が多いのですが、中には逃げるだけという子もいますし、気に食わなかったらすぐに咬む(闘争の態度を取る)事もあったりと変化の仕方は様々です。

今、犬はどの態度を取っているのか人間が犬をよく観察し判断することが大切です。

その上で犬にどう対応していくべきかを考えるようにしていきましょう。

 

犬は人をよく観察しています。人も犬をよく観察するべきです。

 

犬の普段のふとした行動がエスカレートした時、『問題行動に繋がるのではないか?』という考えで子犬の頃からの行動を見ましょう。

当院に来られる飼い主様で長年ラブラドールを飼育している方が犬を育てる上で良い事をおっしゃっていました。

 

「知らぬが仏」

 

おやつの話からこの言葉が出たのですが、こちらは『咬むことで犬が利益を得られるという事を始めから教えない・覚えさせない』とも受け止められると感じました。

 

犬を飼育する前から犬について勉強して下さるのが一番なのですが、犬を飼育してから~の方が多いです。

また今は犬のしつけに関する情報が溢れています。

どれが自分の犬に合っているのか、判断に悩むという方はまずご自分の犬をよく見て性格を分析してみてください。ビビりですか?やんちゃですか?おバカそう?ずる賢い?などなど。

 

3.回避しない

現在、犬のしつけの主流は「回避」です。
問題行動をさせない為にそのような場面に出くわさせないようにする、もしくはおやつで気を引くといった事です。
これはその場面だけを何とかやり過ごしただけで、根本的な解決ではありません。
逆に問題を回避する事で犬は正しい行動を覚えることができず、より問題行動を強化させていきます。

飼い主だけでは対処できない、言葉は悪いですがその辺のドッグトレーナーで訓練出来ない(ドッグトレーナーに任せたら余計にひどくなったという事も多いです!)犬になってしまいます。
犬と向き合う、問題と向き合うことが大切です。

 

 

 

 

とりあえず、ここまで犬のしつけについて書きました。また後日、書き足すことがあるかもしれません。

イコロ動物病院スタッフブログでも、たまに犬のしつけに関して書いておりますのでご覧頂けると幸いです。

 

 

犬のしつけでお悩みのことがありましたら、ぜひご相談ください。

 

 

犬のしつけを学ぶ為に最適な書物はこちらをご参考下さい。無料でお読みいただけます。

 

ドッグカフェナガサキホームページ内「長崎塾」

http://www.sapporo-dogscafe.com/main.html

 

 

 

2017年9月5日加筆 

当院長と愛犬の大吉
当院長と愛犬の大吉