咬傷事故について

 アニコム損保の調査によると、2008~2012年の間に起こった対人事故(ペット賠償責任事故の内59%)の84.5%が犬に咬まれて怪我をしたというものです。対どうぶつ事故も全体の16.3%あり、内容は他の動物の身体に傷を負わせたという事故です。

 

 いずれの事故もしつけが出来ていない為であり、また犬への接し方を知らない人がいる為に起こる事故だと思います。

 

 小型犬を連れて散歩していると、通りがかりの知らない人・子供が急に犬を触ろうとし、手を出す行為が見受けられます。

 犬は頭の上から手を出されると「叩かれるかも!?」とびっくりしてしまいます。

犬がビクッとなった時に、触ろうとした人もビクッと手を引いてしまい、その手を犬が咬んでしまうという事態に発展しやすいです。

 

 このような事故を防ぐ為には、それぞれの立場から出来る事があります。

 まず犬を触りたい人は、いきなり撫でようとせず、犬のそばでじっとしている事です。その際に犬の目をじっと見てはいけません。犬が視線をじっと合わせる時はケンカをする時です。そして犬が興味を持ち、匂いを嗅ぐ仕草をし始めたら、黙って匂いを嗅がせます。手の甲を犬の下から差し出し、近づけます。ここで平気そうだったら胸元を優しくなでてあげます。

 

 犬のしつけでは、子犬の頃から色々な人やものに慣れさせ、社会性を身に付ける事、飼主が犬の興奮状態をコントロールできるようにする事が大切です。

 初対面の犬同士を会わせる場合も、鼻を突き合わせるような出会い方はあまり良くありません。どちらかの犬が興奮状態であったり攻撃的である場合は、従順の方の犬にその場をリードさせます。興奮状態の犬を後ろ向きでじっとさせ、従順の犬がその犬の匂いを嗅ぐようにします。犬にも相性がありますので、そのようにして徐々に馴らしていく方法が良いでしょう。

 

 狂犬病予防接種をしていない場合には法的に問題となるケースもありますので、狂犬病予防をしっかり行いましょう。

 犬や動物と人が楽しく幸せに過ごす為に、犬や動物との接し方を私達人間が学ぶ必要を感じます。もう既に動物を飼っていて知識のある方は、知らない方にそれを教え、動物の良さを伝えて行って頂きたいと思います。

 

 

 

小型犬でも咬まれると痛いです©2ose
小型犬でも咬まれると痛いです©2ose