猫の尿からわかる病気

以前に犬の尿の病気について書きましたが、次は猫の場合についてです。

 

まず猫の先祖は砂漠で生きている動物でした。その為、体内の水分喪失を少なくする必要があり、少量で濃い尿を排泄するような身体の仕組みになっています。

犬や他の動物より下部尿路に様々な症状が出やすくなり、特に若い猫や去勢された雄猫が下部尿路疾患にかかりやすくなると言われています。

 

排尿時の異常としては

  • 尿が少量ずつしか出ない
  • トイレで力んで排尿する
  • 血尿(ピンク~赤色)
  • 何度もトイレに行く
  • 元気・食欲がない    などがあります。
上記のような症状が現れていたら下部尿路疾患の疑いがあります。

猫の下部尿路疾患では約60%が「特発性膀胱炎」、20%が「尿石症」、その他に「尿道栓子」「尿路感染症」です。

 

今回は「特発性膀胱炎」、「尿石症」を取り上げます。

 

「特発性膀胱炎」は原因がよくわかっていません。

その為、治療としては抗炎症剤・鎮痛剤・止血剤など症状に合わせた投薬、点滴をして尿量を増やす事などです。現れている症状を緩和させる事を目的とした対処療法になります。

 

次に「尿石症」ですが

食事から過剰に摂取したミネラル(マグネシウム・リン・カルシウムなど)や代謝異常により、尿中に排泄される尿石成分が増えます。

そうなると尿の濃度が濃くなり、膀胱内に長時間溜まっているとミネラルが結晶化してきます。さらに時間がたつと結晶が集まり、結石となります。

 

尿石の種類としては「ストルバイト」「シュウ酸カルシウム」などです。

ストルバイトは7才以下で発生率が高く、治療としては溶かす効果のある療法食を与えます。

シュウ酸カルシウムは7才以上で発生率が高く、治療は外科的に除去する事となります。

 

尿石症の症状が悪化すると、尿道に尿石が詰まり排尿が全く出来ない状態になり、排出されるべき毒素が体内に溜まる「尿毒症」や「急性腎不全」となり、短期間で死亡する事もありますので、早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

予防としては、ミネラル・尿pHのバランスに気を付けた食事。

また室内飼いなど運動量の少ない・冬場の乾燥した環境で水分摂取量が減り、尿量が少なく・濃くなる事もあります。その為、運動させたり、新鮮な水を猫が飲みやすい環境づくり・水かけごはん(ドライフードに水を加える)にするなどの予防方法があります。

トイレが汚れていると猫が排尿を我慢する事があり、膀胱に尿が溜まる時間が長くなりますので、気を付けましょう。

体重過剰も運動不足となり、病気の原因になりやすい為、体重管理も気を付けましょう。

 

犬と猫では、同じ病気のように思えても違いがあります。

それぞれに合った治療をしてあげる事が大切となります。

 

コップで水は飲みずらい
コップで水は飲みずらい

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コメント: 1
  • #1

    Venetta Kist (水曜日, 01 2月 2017 22:17)


    Hello i am kavin, its my first time to commenting anyplace, when i read this piece of writing i thought i could also make comment due to this brilliant article.